彼岸花は秋口になると田んぼのあぜ道などに大挙して真っ赤な色の花をつけて咲いているごくごく自然な草花かと思います。
確かに花の形は変わっていますが、都会で生活しているとなかなか目にする機会も少なくなってくるものです。
この彼岸花って結構嫌われたり、根に毒があるからと避けられたりすることもあるそうですが、じつはかなり有益な草花なんです。
その一つが、モグラから農作物を守るのに威力を発揮するというもので、今回はその彼岸花の秘めた有益性についてお伝えしていきます。
田んぼのあぜ道に彼岸花が多く見られるのは意味があった
秋に田舎の田んぼ周辺に彼岸花が多く咲くのは、たまたま自生してる彼岸花が自然に増えていったものだとばかり思っていました。
ところが、この田んぼまわりに彼岸花が多いのはちゃんとした理由があったのです。
その理由というのが、田んぼを「モグラ」から守るというものなんですね。
どういうことかというと、田んぼのまわりには大抵あぜ道があって、そのあぜ道の内部に水を蓄えた田んぼが存在します。
ところが、モグラがこのあぜ道の中に巣やトンネルを縦横無尽につくると、あぜ道が崩壊して崩れてしまって田んぼにはられた大切な水が外部に漏れてしまうことがあるそうなんです。
そのために、農家の方はあぜ道を守るために彼岸花をたくさんうえてモグラを田んぼやあぜ道から遠ざけていたというわけです。
モグラは彼岸花の毒や、また独特の臭気を嫌う習性があるそうで彼岸花があるとたちまち退散するそうです。
嗅覚が犬には及びませんが、私達人間の約30倍ほどの嗅覚をもっているそうで、その鋭い嗅覚で彼岸花のいやな臭いを嗅ぎ分けるようです。
田んぼだけなく畑もあらす憎きモグラ
一般の方でもグラの被害にあうケースとしては家庭菜園で畑を荒らされるケースがあるかと思います。
暑い夏から丹精こめて作った野菜が、気づいたらモグラに根っこをあらされているとか、そろそろ収穫できるだろうと思ってたいサツマイモがやられていた・・・みたいなケースですね。
一般的な葉につく害虫などと違ってモグラは終始地中で生活していますので、なかなかその姿を確認できません。
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なので、家庭菜園の初心者の方などは気づいたら手塩にかけて育てた野菜を植えてる畑が何かに荒らされていることに、後から気づくことに・・・。
なかなかその姿を見せないモグラですが、いくつかその存在を確認できる「痕跡」を残しているケースがあります。
その一つが「モグラ塚」。地中に穴を掘るモグラが、掘った土を地面に運び出したときにできる「小さな土の山」・・・これがモグラ塚になります。
また、モグラが移動するとその移動した部分の地表面が盛り上がって轍のようになっていることがあります。それはモグラが通った跡であり、モグラがいる証拠となるものです。
そういうものを発見したら、まずはホームセンターなどで販売されているモグラの撃退グッズで早急に対処しましょう。
ポピュラーなものとしては、モグラがいやがる「音」を出す、撃退グッズなどがあります。
一般的なものでは、太陽電池を使用したソーラータイプで購入して地中にさすだけのものが手間いらずで人気のようです。
■モグラ撃退グッズ
あと、嫌な臭いを出す棒タイプの地中にさして使うものなどがあるので、一度お近くのホームセンターなどで手にとって見てみるとよいでしょう。
このモグラ撃退で注意したいのが、モグラ捕獲器による捕獲です。モグラを捕まえるのは原則農業や林業に従事されている方が農作物などに被害が及ぶ際に捕獲が可能になっているそうです。
さらに上記のようなケースでも無断でモグラの捕獲は出来ないそうで、環境省もしくは最寄りの自治体に捕獲許可の申請をして、許可がおりないとモグラの捕獲はできないことになっているので、家庭菜園でモグラにやられたからと、頭に血が登って捕獲器で無許可で捕まえるのは出来ないようなのでご注意ください。
応急的なモグラ撃退グッズを使用したあとに彼岸花を植えてモグラを蹴散らそう
音や臭いでモグラを蹴散らすグッズを使用したあとには、是非被害が出た家庭菜園のまわりに彼岸花を植えてみましょう。
近年彼岸花は球根が売られているので、それを買ってきて植えると、そのまま年数が経つと沢山球根をつけるので、それを分けて植えるとみるみるうちに家庭菜園のまわりに彼岸花のバリアーが完成します。
そうなると、モグラも寄ってこなくなるでしょうから、撃退グッズも必要なくなるかと思います。
彼岸花は結構自生してることが多いのでそういったものを取ってきて自宅に植えるのもてっとり早くてよいかもしれませんね。
しかし、田んぼのあぜ道や、畑のまわりにある彼岸花は絶対に取らないようにしましょう。農家の方に怒られます。
彼岸花の毒や臭いはモグラだけでなく、ネズミにも効果があるそうなので、かなり使える有益な花だと思います。
是非活用してみてください。
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