暑くなってくると色々なところからの「ニオイ」が気になる方多いのではないでしょうか?
特に排水口まわり、なかでもキッチンのシンク下からえもいわれない悪臭がしてくるご家庭多いかと思います。
今回はこのシンク下の排水管からの臭い対策についてのお話になります。
排水管の臭い対策をする前に是非チェックしたい事
キッチンの排水管からいやな臭いがするとか、シンクの下の収納扉をあけると中から汚水としか考えられない臭いがするということで、多くの方が何らかの対策をとられることかと思います。
よくあるパターンが排水管を洗浄する専用洗剤をホームセンターなどで購入してきて使用したり、排水管の中を洗浄する専用のブラシを使用して中を掃除したりと色々やられる方がいらっしゃいます。
しかし、そのような排水管の臭い対策をするまえに、ぜひチェックしていただきたい事があります。
そのチェックする事とは・・・
料理のとき熱湯をそのまま排水管に流していませんか?
ご家庭で料理をするとき、次のような場合、ゆで汁などをどのようにされていますか?
- 「うどん」や「そば」、「そうめん」をゆでたときの茹で汁
- 「パスタ」をゆでたときの茹で汁
- 「枝豆」をゆでたときの茹で汁
上記のような調理をしたとき、
「ゆで汁をそのままシンクの排水口に流してませんか?」
ゆであがったあとのゆで汁は当然沸騰していたのでかなりの高温です。その沸騰したゆで汁をそのまま排水管にながすと、茹で汁の熱で排水管が傷みます。
排水管はキッチンのシンクにかぎらず、洗面台などの排水管も材質が塩化ビニール製で一般的に「エスロンパイプ」と呼ばれているものが使用されています。
昭和の時代の昔は鉄製の排水管を使用していたので熱湯を排水管に流してもそれほど問題はなかったのですが、鉄製の排水管は長期間使用すると腐食することから塩ビのエスロンパイプにとってかわりました。
エスロンパイプは錆びたり、腐食することはないので長期間の使用には適していますが、先程書いたように高熱には弱い一面をもっています。
<スポンサードリンク>
【鉄製排水管とエスロンパイプの比較】
- 鉄製排水管:熱には強いが、長期間使うと腐食してくる
- エスロンパイプ:錆や腐食することなく耐用年数が長いが、熱には弱い
エスロンパイプの耐熱温度は「60度」
シンクの排水管などに使用されているエスロンパイプが熱に弱いということをお伝えしましたが、このエスロンパイプには耐熱温度があります。
その耐熱温度というのが
60度
耐熱温度が60度ということで、さきほどあげたうどんやそば、そうめん、パスタなどをゆでた茹で汁をそのままシンクの排水管に流すと完全に60度以上の熱湯が排水管の中を流れることになるので塩ビ製の排水管をいためることになります。
60度以上のものが接触すると熱で変形し、それが何度も繰り返されるとやがて熱によって排水管の表面がいためられ、一部穴があいたりするケースも出てくるようです。
穴などがあけば、そこから下水溝の方から上がってくる汚水の臭いが入り込み、シンクの下の空間にいやな臭いが充満することにもなりかねません。
あなたのご自宅のシンクの排水管からいやな臭いがすると感じたら、ひょっとするとすでに排水管が過去に繰り返された茹で汁などを排水口に流し込んだことにより排水管を傷めてしまっているかもしれません。
もしそうであれば、ホームセンターに行って排水管の洗浄剤を購入してきてそれを使って排水口の中をきれいにしてみたりしても、排水管からの臭いはなくならないと思います。
排水口に熱湯をこれまで何度も流してきているご家庭は、排水口の臭い対策をするまえにまず排水管の中が熱湯で変形したり、傷んでないか専門の業者さんに見てもらうことをおすすめします。
専門の業者さんは、ファイバースコープなどを使って排水口の中を検査することができるので一度チェックしてもらうとよいでしょう。
もし排水管の中が変形していたり、傷んで穴があいていたりしたら、まずはその排水管を新しいものと交換する必要があります。
排水管の中の損傷をそのまま放置しておくと、床下に汚水が広がり、家中に臭いが充満したり床下が腐ってしまったりする事態になりかねません。
またこれが、集合住宅などの場合は床下から階下の部屋の水漏れ事故などにもつながりかねませんし、漏電事故なども考えられます。
そうなると、水漏れ元の部屋であるあなたの所に責任が出てきて、莫大な損害賠償の請求がくるかもしれません。
被害が大きくなるまえに、排水管の臭いが気になるときは一度専門の業者さんに検査してもらいましょう。
<スポンサードリンク>